あきれはてた実家の不潔さ

2017年の三月の後半に、二年ぶりに帰省して、一週間泊まった。

実家は、京都市山科区厨子奥矢倉町19。

 

家の中にいると、絶え間なくくしゃみが出た。

花粉が、家のすみずみまで入り込んでいる。

 

両親とも重度の花粉症でしじゅう汚いくしゃみの仕方でくしゃみを連発しているのに洗濯ものは外干し。

 

客用の布団は湿気ていた。

シーツも清潔感がない。前回洗ったのは一体いつなのか。

毎晩、布団に入ると咳が出た。

普段は咳なんて、風邪ひいてる時ですら出ないのに。

ホコリとダニの気配がした。

 

二日目にして、清潔な自分の家に帰りたくなった。

 

風呂場、脱衣所は何より酷く、風呂場は一面カビだらけで、脱衣所の壁紙は剥がれ、風呂場のドア下の木材は腐って穴があいている。

穴があいたのは、五年以上前らしい。五年以上放置していることにも、この状態のままで平気なことにも呆れる。

 

風呂は、最後に入った者がスクイージーをかけるわけでもなく、そのまま一晩放置。

ただでさえ湿気の多い京都なのに。水回りなんか、毎日掃除するものでしょう。

 

タオルはどれも、雑巾みたいなのしかない。

 

風呂から上がって体を拭いたタオルをそのまま洗濯機に放り込んで、一晩放置しているのもありえない。

洗濯槽の中、カビだらけだろうな。

 

同居している妹によると、両親とも掃除しないらしい。

色んなところが汚い。

 

庭は荒れ放題だった。

私が小学生のころ、しょっちゅう滋賀県のアヤハディオやら兵庫県の植木屋までわざわざ行って散財していたのに、結局ちゃんと手入れできず、今やほったらかしで、庭は一面落ち葉。

庭をきれいに保つモチベーションがないのに、ただ欲のままに植木を買ってたんだろう。

何もかも伸び邦題で空が被われているから光が差さなくて庭も家も暗い。

 

折りたたみ傘を借りようと物置をあさったら、5本ある折りたたみ傘のそのうち2本の骨が折れていた。なぜ処分しないのか。使い物にならないことを分かって、そのままにしておく。

ゴミ屋敷といっしょ。

 

台所の流しの上のライトの油汚れがひどく、ずっと拭いてなさそう。気が付かないのか?

 

家の至る所の空気が澱んでいて、こんなところにずっといたら頭がおかしくなりそうだった。

精神的な面での危機感を覚えた。

キレイな自分の部屋に帰りたい気持ちがつのりにつのった。

六日目にやっと脱出できた。

 

六十過ぎたジジイ、ババアに子がいくら掃除するように言ってもムダだろう。

私が実家にいた時でさえ、人の言うこときかず、何回も何回も言っても聞いてなかったから。この、何回同じことを言ってもわからない人間って、頭がおかしいんじゃないかと思う。

 

もともと自省心もなく、謙虚さもない者が、年取って頑固で偏屈になっている、そんな人々に何を言ってもムダ。

 

とにかく風呂場が汚すぎるから「お金貯めて修繕費あげようか」と母親に言ったら卑しい顔して笑ってた。

仕送りすらケチってたんだから、自分の家の修理費くらい自分で稼げよ、と内心は思っていたが。